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2008年5月

NYU Law授業総括

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記憶が薄れないうちに、9ヶ月の間に受けた授業を良かったものから順に主観で勝手にランク付けしてみようかと思います。

Restructuring Firms and Industries (Yermack:2008春)
ビジネススクール(NYU Stern)との共催の授業。アメリカ内外で起きている様々なM&Aを法律的な視点のみならずビジネススクールの視点からも紐解く。教授はPEファンドのビジネスモデルを説明した上で、ビジネスとしては虚業だと正面からばっさり切り捨てたりする痛快な人だった。世で起きている様々なディールを多角的な視点から理解するために有益な授業。M&A実務に関わる人には一押しかと。

Surveys of Securities Regulation (Choi:2007秋)
アメリカの証券取引法を横断的に解説する授業。前評判が高かったので期待していたが、期待通りの授業だった。途中からPublic Offeringの細かいルールに入っていくので授業についていくのはなかなか大変だが、Reg DやRule144/144Aなどのルールが実務的にどのように使われているのかにも言及があり、非常に参考になる。アメリカの証取法は渡米前の実務でも出てきていた(日本企業による海外子会社・関連会社幹部へのストックオプションの付与等)が、これを受けたことによって理解が深まったという意味で有益な授業だと思う。

Antitrust (Leslie:2008春)
これも前評判の高かった授業。かなりのスピードで喋る点はChoiの授業と似ており、ついていくのは大変だが、アメリカの複雑怪奇な独禁法を歴史を辿ってケース毎に丁寧に解説してくれる。独禁法の大枠の考え方(市場の確定等)はおそらく日本と大差はないかと思うので、実務的にも後々役に立ちそう。

Financial Instruments and Capital Markets (Rechtschaffen:2008春)
ちょっと専門性を広げてみようかと思って受講した講義。UBSのカウンセルの人が教壇に立ち、Federal Reserveの役割(FedがDiscount Window等を通じていかにマーケットを規律しているか)やCFTCの存在意義からキャピタルマーケットに存在する様々な金融商品(デット、エクイティ、スワップ・オプション等のデリバティブ)の機能について解説する。デリバティブに関しては門外漢の私でも分かりやすかったので授業としてはよかったが、これを受講してから「自分にはデリバティブは向かないだろうな」と思った。

Mergers and Acquisitions (Gordon&Katz:2008春)
前評判の割にはがっかりすると聞いていたが、M&Aに携わる実務家としてはそれなりに得るものは多い授業だと思う。実際の案件で使用された合併契約書を使用して各条項(昨夏まで盛んだったPEディールの契約書によく盛り込まれていたMatch RightやReverse Break-up Fee等)の機能を逐一解説しているところなどは、自分が関わらない案件の契約書をそこまでしっかり読み込む機会はなかなかないという意味でよかったと思う。実務が忙しいのか両講師に教えることに関する情熱がそれ程感じられないのがマイナスポイントか。

Corporation (Allen:2007秋)
Delawareで有名だった元裁判官による授業。試験前に復習する際に実は授業で説明していないところが散見されてカバーするのが大変だったが、自分が下した判断について裏話を披露したりと授業としては面白かった。ここで学んだことはYermackやM&Aの授業で生きた。

Venture Capital (Dewolf:2008春)
講師は自らVCを運営する弁護士。アメリカのVCがどんな感じで活動しているか(Start-upの投資から投資契約の詳細、Exitまで)をざっと概観する授業。Reg DやRule144などにも言及するが、全体的に内容は浅い。もっともアメリカのVCがどのように活動しているかを知るという意味では良かったと思う。

Corporate Finance (Siegel:2007秋)
コーポレートファイナンスをある程度知っている人にとってはそれ程得るものは多くはないが、「Distress状態にある会社ではBondholderが会社の実質的な所有者になり、株主はOut-of-moneyのオプションホルダーになる」等のオプションの話はYermackの授業などでも出てくる話であり、コーポレートファイナンスをざっと理解するにはよいのではないかと。教科書は高いが平易で分かりやすい。予習の負担も(前提知識がある程度あれば)軽い。

Professional Responsibilities (Nelson:2007秋)
MPRE対策と思って取ったが、基本的にJD向けの授業(LLMは恐らく私のみ)で、予習も不要のお気楽授業だった。陪審制の生い立ちやAfrican Americanの弁護士がいかにしてアメリカの社会で地位を築いてきたか等、歴史的なことを知る授業としてはそれなりに面白かった(が、MPRE対策には全くならなかった)。

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卒業

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試験を終えた後に3日ほどカンクンに遊びに行っておりましたが、ロースクールを卒業しました(後期の試験の結果が出ていないので確定はしていませんが)。

5月14日にはヤンキースタジアムで全校の卒業式があり、

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今日5月21日はマディソンスクウェアガーデンでロースクールの卒業式でした。

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9ヶ月のコースは振り返ってみればあっという間でした。何を身につけることができたのかは現時点ではよく分かりませんが、実務に復帰したらここで学んだ何かが生きていると感じることがあるのかもしれません。

卒業式が2度あった関係で完全な勉強モードには入っていなかったのですが、15日から既にNY Barのための予備校(Barbri)の授業も始まっているので、Barのある7月末までは司法試験受験生の時代以来の久々な勉強モードに入ります。

しばらくは旅行もお預けですが、Barが終わった後には友人と共にアメリカ横断ドライブ旅行を計画中です。

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衝撃

今日から試験期間が始まり、現在自習室で早速一発目の試験を解いている(Take Home形式の試験なので、問題をダウンロードして期限までに回答をアップロードします)ところなのですが、休憩でニュースを見ていたら衝撃のニュースがありました。

---時事通信より---

邦人5人死亡の情報=ボリビア南部で交通事故
 【サンパウロ2日時事】在ボリビア日本大使館などによると、ボリビア南部のポトシ県で1日午後(日本時間2日未明)、日本人観光客5人の乗った車が対向車と衝突して炎上し、全員死亡したとの情報が入った。現地の警察などを通じて確認を急いでいるが、ボリビアの警察当局者によると、この事故で対向車を含め13人が死亡し、1人を除く12人の遺体を確認。運転手1人が負傷し、近郊の都市ポトシの病院に搬送されたという。
 現地の旅行代理店から同大使館に連絡があった。事故が起きたのは同県にあるウユニ塩湖で、日本から来た日本人の男性2人と女性3人に現地のガイド、運転手の計7人の乗った車が対向車と衝突した。
 イスラエル外務省によると、対向車にはイスラエル人の男性1人と女性4人が乗っていたが、全員死亡した。犠牲者の身元や事故原因などは明らかになっていない。
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ナスカでセスナが墜落した際のエントリで、ボリビアで事故が起きても不思議ではないみたいなことをコメント欄に書いた気がしたんですが、まさか本当に起きてしまうとは・・・。

ウユニ湖のツアーに出るジープは燃料をポリタンクで屋根に積んで走るため、衝突した際に引火してしまったんでしょうか。道路事情はかなり悪いため、でこぼこのアスファルト(もしくは未舗装部分)でハンドルを取られることも十分に考えられます。

いずれにしてもショックです。私が現地にいたのはわずか一月半ほど前なので。

亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

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