« Wichcraft | トップページ | Steve Jobs »

A-Rod残留

Miami5

(写真はAロッドの公式サイトhttp://arod.mlb.com/players/rodriguez_alex/index.jspより拝借した少年時代の写真)

ヤンキーズのアレックス・ロドリゲスが10年2億7500万ドルで残留に合意したそうですね。
http://www.nikkansports.com/baseball/mlb/p-bb-tp2-20071117-284105.html

ヤンキーズとの契約を破棄してFAになり更に好条件(一時期代理人は10年400億円くらいのディールを要求していると報道されていたような)で移籍先を探すものとばかり思っていたので、NYに住むにわかヤンキーズファンとして「よかったよかった」と胸をなでおろす・・・・のが本エントリーの目的ではなく、その裏にある代理人に関して気になったことがあったのでその点にちょっとフォーカスしてみようかと。

Aロッド残留決定のニュースはなぜか今週末のWSJの一面に掲載されていたのですが、ヘッドラインは以下のとおり。

"Alex Rodoriguez Gets A Surprise Assist From Fan in Omaha - As Yankees Slugger Whiffed On Contract, He turned to Buffet and Goldman"

スポーツ新聞でもあるまいし、(大金を稼いでいるとはいえ)一スポーツ選手の残留を一面に持ってくる点で新聞を一読したときに驚いたのですが、もっと驚いたのがAロッドの残留に関してBuffet氏とGoldmanの関与が書かれている点(この辺の名称が登場するとWSJっぽいですね)。

Buffet氏はビル・ゲイツ氏と毎年富豪世界一を争う、言わずと知れたアメリカの大投資家。

200pxwarren_buffett_ku_visit

Goldmanも言わずと知れたWall Streetの大投資銀行です。

100025gslogo

Aロッドの代理人はメジャーリーガーの代理人では有名なスコット・ボラス氏ですが、要はAロッドはヤンキーズ残留を希望していたものの、ハードネゴシエイターであるボラス氏に話をややこしくされてしまったために、ヤンキーズのオーナーであるスタインブレナー一家と親交のあるBuffet氏とGoldmanに助け舟を要請し直接交渉した結果、めでたく残留が決まったということのようです。

メジャーリーガーの代理人がどのくらいのコミッションを取るかは知りませんが、Aロッドの契約はメジャーリーガーの中でも破格の好条件であることからボラス氏にとってAロッドは打出の小槌なはず。Aロッドがヤンキーズ残留をかねてから希望していたとすれば、今回の移籍騒動はMVPを獲得した今年の好成績を見てAロッドをもっと高く売れると考えたボラス氏が描いたシナリオのようです。WSJの記事によれば、FAすべきというボラス氏のアドバイスを受け、Aロッドは渋々FAしたと書いてあります(そういえば松坂がボラス氏を介してレッドソックスと交渉していた際も、彼自身は早く話をまとめたそうな雰囲気が感じられたものの、Last Minuteまで交渉が難航していたような記憶があります)。

ヤンキーズに残留したかったAロッドは、話がややこしくなってきたことから困ってBuffet氏に相談したところ、「代理人を従えず一人で交渉すべきだ」とアドバイスを受けたとのこと。そこでヤンキーズのオーナーに近かったGoldmanの担当者を通じてヤンキーズサイドに接触を図り、めでたく残留に漕ぎつけたようです。

ボラス氏もしかり、アメリカで企業に対して株主代表訴訟やクラスアクションを提起する弁護士もしかりですが、アメリカでは代理人が金銭欲の満たすためのディールが結構あるような気がします。クラスアクションなどは、訴訟条件を充足してDiscoveryに入ることになると、Legal Feeの負担(その他Reputation Risk等)を回避するために(仮に会社がいちゃもんを付けられていると考えており、自らに非はないと確信していても)ほぼ間違いなく和解します。日本の感覚ではちょっと考えられないですね。

選手による直接交渉はしきたりに反するだけでなく、選手会との関係でも問題があるような下りがあったので、本当はこの辺をもう少し掘り下げて色々と調べてみたかったのですが、今週はThanks Givingで水曜からラスベガスに行く関係でそれまでにやるべきことが結構あるので、ここまでとしておきます。留学前にカジノ業界がらみのM&Aを扱い、上場カジノ企業の10-K(日本の有報に相当するアメリカ上場企業の継続開示書類)を見たりインディアンカジノの規制を調査していたりしたので、ちょっと感慨深いです。ラスベガスで案件にからんでいたカジノホテル(総工費約3000億円!)を拝んできます。

|

« Wichcraft | トップページ | Steve Jobs »

雑感」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/441270/8992128

この記事へのトラックバック一覧です: A-Rod残留:

« Wichcraft | トップページ | Steve Jobs »