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2007年10月

わんこそば

ひょんなことからこのわんこそば大会@NYに参加することになりました。

http://www.asahi.com/food/news/TKY200710110280.html

日本にいたら参加することがなさそうですが、新しい土地に来たし突飛なことにチャレンジするのもよいかなと。

ちなみに記事によれば日本のわんこそば全国大会の優勝者は5分間で225杯も食べたそうで。ということは分速45杯ですか・・・。そこまでは当然無理だと思いますが、「NYにいる間はもうそばは食べなくていいや」と思えるくらいのそばを食べるつもりで頑張ってきます(ちなみに個人の部で共にエントリーしたのは修習同期の大食漢の女性弁護士です)。ちなみに今日は昼食にうどんを食べてみましたが、その気になれば噛まずとも喉につるつる入っていくものですね。

記事によれば岩手県は花巻市の市長は「これをきっかけにNYで物産展を開きたい」とおっしゃっているそうなのですが、わんこそば大会を開催してもNYで岩手の物産展が成功する感じがしないのはわたしだけでしょうか・・・。

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LLM履修科目(2007年秋)

Flowers3 (写真はNYUのサイトより拝借)

LLMの履修科目は、実際にどんな教授が行うか分からないまま、授業内容のサマリーを眺めるのみで渡米前にオンラインで届け出ることになります。

どんな教授か分からず、授業の評判に関する情報もないまま履修届を出すのはなかなか大変ですが、私は色々な方のブログに掲載されている情報を参考にさせていただいていたので、今回は私の履修科目に関する情報を提供しようかと思います。

履修届は渡米前のタイミングで登録する必要がありますが、実際に授業が始まってから履修科目を変更するチャンスはあるのであまり心配する必要はありません。どんな人気科目でも履修変更の〆切直前のタイミングで追加登録のチャンスが与えられることが多い(のではないか)と思うので、第一弾の履修登録で思わしくない結果だったとしても挽回のチャンスは残されており、あまり心配する必要はないと思います。

ちなみに私の所属はCorporationです。

Corporation(Allen)

Allenは元The Delaware Court of Chanceryの裁判官であり、現在はワクテル・リプトンのオブ・カウンセルかつCorporationのLLMプログラムの責任者でもある。授業で使用するケースブックには彼が書いた判決が度々登場するが、「これは上級審でひっくり返された」とよくコメントしている。

以前のエントリーでも触れた気がするが、Allenの特徴を一言で言えば「面白そうなおっちゃん」である。授業での語り口も面白く、脱線することも多い。昨日のレセプションで聞いた話では彼の授業は学生の間で賛否両論あるようだが(ノートをちゃんと取りたい学生にとっては話の方向があちこちにいってしまうのが不評らしい)、気楽に聞いていられるので私は好きである。

授業内容はムラがあるように見受けられる。気合を入れてしゃべるところでは「おぉなるほど」と思う部分もある(外部講演で使用したパワーポイントを使って講義することもあり、そういう部分は「おぉ」と思うことが多い)が、流し気味なところはさらっと行ってしまう(Derivative Suit辺りのところは「簡単だからもうみんな分かったよね」みたいな感じでさくさくいってしまった)。

M&Aに関する授業は最後の方なので、乞うご期待といったところか。日本で買収防衛策発動の事例(ブルドッグ)が出たので、授業がM&Aに差し掛かったら彼のオフィスにいって話を振ってみて、デラウェアの元裁判官の目から見てブルドッグの件がどのように見えるかを聞いてみようかと考え中。

Survey of Securities Regulation (Choi)

前評判の高い授業だが、実際受けてみて前評判どおりの授業であると思う。アメリカの証取法を明快な語り口でさくさくと説明し、ウィットのきいたJokeも飛ばすので授業を聞いていて飽きることがない。

もっとも授業中盤辺りに差し掛かる(まさに今)と、証取法の複雑に入り組んだルールを早口で説明しだすのでその点は大変である。ここに来るともともと早い語り口がエスカレートしてマシンガンとなり、必死でついていかないと取り残されそうになる(私の隣の席のインド人は既に取り残され気味でやる気が失せつつあるのがありありと見て取れる。お前の母国語は英語なんだから頑張れといいたいところだが)。

日本にいる間「日本の証取法はもっと読みやすくできないものなのだろうか」と思っていたが、アメリカの証取法のPublic OfferingのSafe Harborを読んでいくと、「証取法が難解なのはどこの国も一緒なんだな」と諦めがつく。

Corporate Finance (Siegel)

60も後半に差し掛かったおじいちゃんによる授業である。使用する教科書が分かりやすく、語り口も面白いため、ゆるーい気分で授業を受けられる。

授業内容自体はコーポレート・ファイナンスの基礎を知っていればどうということはなく、教科書を読めば済む話ともいえるが、春学期にBusiness Schoolの授業を履修しようと思うとCorporate Financeの履修が必須となっている。

ちなみに私がオススメするコーポレートファイナンスの入門書はこれ↓である。修習時代に多くの人が簿記を勉強する中、「仕分なんか勉強してもしょうがないだろう」と思い私はこれを読んでいた。

MBAファイナンス

感想:
事例を織り交ぜて説明しており、入門書としてはとっつきやすいと思われる。

おすすめポイント:
コーポレートファイナンスの基本を勉強ではなく読書感覚で学べるところ。

MBAファイナンス

著者:グロービスマネジメントインスティテュート

MBAファイナンス

Professional Responsibility (Nelson)

NY Barを受けるためにはCorporateの科目ばかり履修していてはダメそうだと思ったので、Barに役立つかもしれないと思い履修。初回の授業で「Barには役立つの?」ときくと「一切役に立たないし、必修でないLLM生が取る授業じゃないよ」と教授に返される。しかし教授の語り口は面白そうで、まぁ何だか分からんまま履修してしまったのも運命なんだろうと思い受け続けている。

授業内容は弁護士倫理に関する話をするはずなのだが、アメリカにおける司法制度の生い立ちなどを語っている。もっともこの話が面白いので、歴史の授業感覚で受講している。陪審制の成立過程などを聞いているとなかなか興味深い。

Reading Assignmentはあるが、初回の授業で「Assignmentからは試験を出さないよ」と明言していたので、興味のある部分だけ読んでいる。週二回の授業のうち1回を講義に費やし、もう1回を課題を割り当てられた学生が出したPaperを元に課題についてクラス全体で議論する形式。

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秋学期開始時に「英語が母国語でないLLM生は12単位にしておくことを強く勧める」といわれましたが、私は14単位履修しています。予習がきつい科目ばかりで12単位以上取ると確かに大変かもしれませんが、お気楽な授業も含めればそれ程ひどい事態にはならないのではないかと思います。もっとも私は「海外在住経験アリ+英語を使用する職場環境で3年半もまれて」おり、大変さは個々人の英語の能力に大きく拠ると思われる点はご注意下さい。

以上参考まで。

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国家の品格

本日LLMのCorporationコースのレセプションがあったので顔を出してきた。その際にアルゼンチンからの学生から興味深い話をきいたのでネタにしてみようかと。

私が実務家として携わった記念すべき第一号案件は、「アルゼンチン政府を訴えろ」であった。アルゼンチン債がデフォったので、ヘッジファンドがアルゼンチン債を破格に買い叩いた上、アルゼンチン政府を訴えて利鞘を稼ごうという話である。リサーチをした結果、過去にベネズエラだかエクアドルだかで同様の事態が発生して、ある機関投資家が政府を訴えて和解した結果幾ら儲けたとか、訴額ウン百億の訴訟を日本で提起する場合には印紙代は幾らになりそうだとか、パリパス条項が問題になりそうだとか検討した記憶がある(もっともクライアントもちょっと怪しげなところだったのか、結局フィーを払わずに逃げられてしまったのだが)。

そんな話をそのアルゼンチン人としていたところ、彼女から衝撃的な発言が。

「そうそう、あの頃大変だったんだよね~。私の銀行口座からも4000ドル取られちゃったから訴えたんだけど、結局返ってこなかったの。銀行口座(文脈からすると外貨口座と思われる)持っていた人はおしなべてお金を政府に取られちゃってたと思うよ。」

・・・。

そ、そんなことが起きちゃうんですか・・・。

う~ん、国家がここまで信用できない事態になっている国も世界には存在するんですねぇ。

ちなみに彼女は「アルゼンチン政府は信用ならないし、もうアルゼンチンに住みたいと思わない」と断言していました。

この話を聞いていて何だかとても悲しくなりましたね。人は自分の生まれ育った国が本能的に好きなのではないかと思う(私は海外生活やバックパック旅行をした結果そう思いました)のですが、そういう感情を凌駕してしまうレベルで国家に対する不信感が増大している国があるんだと。

まぁ日本もアルゼンチンのことを笑っていられない気がしますが。

色々な国から人が集まっているコミュニティにいると、こういった話が聞けるのが面白いなぁと思ったのでありました。

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突撃

先々週の金曜日に、最近上場し飛ぶ鳥をも落とす勢いで成長している独立系M&Aアドバイサリーファームの代表の方の講演(日系スーパーでふと手にした新聞でたまたま告知されていた)に参加してきた。

代表の方は企業価値研究会のメンバーにも名前を連ねておられ業界では相当名の通った方であり、講演の内容も単純明快かつポイントを抑えていたため、非常にためになるお話を拝聴することができた。

私は事務所柄OUT-IN(外資による日本企業の買収)の案件を取り扱うことが非常に多かったのだが、日本企業の足腰がやっとしっかりしつつある中でIN-OUTの案件が増加傾向にあるのであれば、事務所としてそこに絡んでいかなければいけないと思っていたため、質問セッションでIN-OUTの案件のトレンドについて質問させていただいたところ、トレンドとしてはかなりIN-OUT案件の数が増えているとのこと。

これは絶好のチャンスではないかと思い、講演終了後代表の方とNYオフィスの代表の方と名刺を交換させていただき、御両人に早速「火の玉メール」を送らせていただいた。

メールをお送りするだけで突然何かが起きるわけではないが、「存在が全く認知されていない状態」と「そういえばそんな奴がいた」の間には大きな差があるのは事実である(もっともそれはメールの内容にもよるため、簡にして要をえた文面であることは必須である)。そして火の玉メールが先方のストライクゾーンにびしっと決まった時、そのメールの意味は「そういえばそんな奴がいた」以上の意味を有することとなる。

若かりし頃は突撃力が高く(というか後先を考えておらず)、ここは突撃すべしと思うタイミングでは必ず突撃していたが、経験を積み社会に慣れてくるとともに体面などを気にするようになり、勢いは衰えがちであった。新しい土地でお会いする方々はほぼ初対面の方であり、衰えつつあった突撃力を復活させるには絶好の状況である(ちなみに講演で隣に座らせていただいた方は同業者であったため、ここも突撃すべしということで突撃してみた)。

「チャンスは平凡な生活の中にもたくさん転がっている」というのが持論である。転がっている事象をまずチャンスと認識できるか否か、そしてチャンスと認識した上で必要な行動を取れるか(バットを振れるか)否かが、バットに当たる確率はさておいても結果に大きな差をもたらすと思う。

限られた間しか在住しない新しい地で、これからもバットを振り続けていこうと思う。

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弁護士の末路

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9月24日付のWSJに、アメリカの弁護士に関連する記事が載っていました。

要は、稼ぐ弁護士はとっても稼いでいるけどそれは一握りの連中の話で、弁護士業界を全体として見ると稼ぎのよい職業ではなくなりつつあるという話です。

記事によれば、NYの企業法務を取り扱うトップファームの初任給は160,000ドル以上が相場のようです(結構衝撃的な数字ですよね)。ロースクール生のブログなどを眺めると、サマーアソシエイトといって、ニューヨークのロースクール生などは実際に就職する前にローファームでOJTの研修を受けるのが通例のようですが(調べてみたところ私の事務所のNYオフィスにも一杯いるようです)、青田刈りをするトップファームは彼らに週給3000ドルを払うとのこと。また、ランチは1回75ドルまで事務所につけられるなど、(過酷な弁護士生活を始める前に)非常にバブリーな生活を束の間楽しむようです。

これに対して、まともな就職口を見つけられなかった学生は、弁護士資格を有しているにもかかわらず時給20ドルのドキュメントレビューの仕事を法律事務所で行うこともあるという、なかなか衝撃的な記事でした(ブログなどを見ると、地域によっては時給僅か9ドルのドキュメントレビューの募集などもあるそうです)。

WSJの記事によれば、インフレの影響を加味した後のGDPの成長と弁護士の提供するリーガルサービス業界の成長を1987年から20年間のスパンで比較したところ、GDPはその間75の%成長を遂げているのに対してリーガルサービスは25%しか成長していないとのこと。

にもかかわらず、2006年度にはJD卒業生の数は43,883人にも上り、更に増加する傾向にあること(そしてそれはロースクールの運営が他学部に比べてコストを低く抑えられることによるものであること)などが指摘されています。

アメリカのロースクールの授業料はかなりの金額なので、多くの学生は借金をしてロースクールに通います。卒業するまでに積み上がる借金の平均額は公立ロースクールで55,000ドル程度、私学のロースクールだと80,000ドルを超えるようです。

しかし、多くの学生は卒業後に借金を十分支払えるだけの仕事に就けない学生が多く、ロースクールの黄金時代は終焉を迎えるかもしれないというさるロースクールの学長のコメントも載っていました。

これは海の向こうの出来事に過ぎないと言えるのかもしれませんが、日本でも修習生の就職活動の動向に変化が見られるようです。

全国で働いている同期の仲間と話をする機会がある際に修習生の就職活動の動向の話を振ると、我々の時代であれば既にほとんどの人が内定をもらっていた時期に内定をもらえずに就職活動を続けている修習生が増えているように感じられるという答えがしばしば返ってきます。また、弁護士会の規模がそれほど大きくない地方では、ここ数年で急激に新規登録弁護士の数が増えたために、イソ弁の受入先が非常に少なくなっているところもあるようです。

私の同期は1000人ですが、今や司法試験の合格者が2000人前後になっていることを考えると(そしてその数は今後も増加する傾向が続くことを考えると)、アメリカほどの格差がすぐに生じる可能性は高くないにしても、「試験に通れば人生バラ色」な時代は既に終わりを告げつつあるのかもしれません。

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