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LLM履修科目(2007年秋)

Flowers3 (写真はNYUのサイトより拝借)

LLMの履修科目は、実際にどんな教授が行うか分からないまま、授業内容のサマリーを眺めるのみで渡米前にオンラインで届け出ることになります。

どんな教授か分からず、授業の評判に関する情報もないまま履修届を出すのはなかなか大変ですが、私は色々な方のブログに掲載されている情報を参考にさせていただいていたので、今回は私の履修科目に関する情報を提供しようかと思います。

履修届は渡米前のタイミングで登録する必要がありますが、実際に授業が始まってから履修科目を変更するチャンスはあるのであまり心配する必要はありません。どんな人気科目でも履修変更の〆切直前のタイミングで追加登録のチャンスが与えられることが多い(のではないか)と思うので、第一弾の履修登録で思わしくない結果だったとしても挽回のチャンスは残されており、あまり心配する必要はないと思います。

ちなみに私の所属はCorporationです。

Corporation(Allen)

Allenは元The Delaware Court of Chanceryの裁判官であり、現在はワクテル・リプトンのオブ・カウンセルかつCorporationのLLMプログラムの責任者でもある。授業で使用するケースブックには彼が書いた判決が度々登場するが、「これは上級審でひっくり返された」とよくコメントしている。

以前のエントリーでも触れた気がするが、Allenの特徴を一言で言えば「面白そうなおっちゃん」である。授業での語り口も面白く、脱線することも多い。昨日のレセプションで聞いた話では彼の授業は学生の間で賛否両論あるようだが(ノートをちゃんと取りたい学生にとっては話の方向があちこちにいってしまうのが不評らしい)、気楽に聞いていられるので私は好きである。

授業内容はムラがあるように見受けられる。気合を入れてしゃべるところでは「おぉなるほど」と思う部分もある(外部講演で使用したパワーポイントを使って講義することもあり、そういう部分は「おぉ」と思うことが多い)が、流し気味なところはさらっと行ってしまう(Derivative Suit辺りのところは「簡単だからもうみんな分かったよね」みたいな感じでさくさくいってしまった)。

M&Aに関する授業は最後の方なので、乞うご期待といったところか。日本で買収防衛策発動の事例(ブルドッグ)が出たので、授業がM&Aに差し掛かったら彼のオフィスにいって話を振ってみて、デラウェアの元裁判官の目から見てブルドッグの件がどのように見えるかを聞いてみようかと考え中。

Survey of Securities Regulation (Choi)

前評判の高い授業だが、実際受けてみて前評判どおりの授業であると思う。アメリカの証取法を明快な語り口でさくさくと説明し、ウィットのきいたJokeも飛ばすので授業を聞いていて飽きることがない。

もっとも授業中盤辺りに差し掛かる(まさに今)と、証取法の複雑に入り組んだルールを早口で説明しだすのでその点は大変である。ここに来るともともと早い語り口がエスカレートしてマシンガンとなり、必死でついていかないと取り残されそうになる(私の隣の席のインド人は既に取り残され気味でやる気が失せつつあるのがありありと見て取れる。お前の母国語は英語なんだから頑張れといいたいところだが)。

日本にいる間「日本の証取法はもっと読みやすくできないものなのだろうか」と思っていたが、アメリカの証取法のPublic OfferingのSafe Harborを読んでいくと、「証取法が難解なのはどこの国も一緒なんだな」と諦めがつく。

Corporate Finance (Siegel)

60も後半に差し掛かったおじいちゃんによる授業である。使用する教科書が分かりやすく、語り口も面白いため、ゆるーい気分で授業を受けられる。

授業内容自体はコーポレート・ファイナンスの基礎を知っていればどうということはなく、教科書を読めば済む話ともいえるが、春学期にBusiness Schoolの授業を履修しようと思うとCorporate Financeの履修が必須となっている。

ちなみに私がオススメするコーポレートファイナンスの入門書はこれ↓である。修習時代に多くの人が簿記を勉強する中、「仕分なんか勉強してもしょうがないだろう」と思い私はこれを読んでいた。

MBAファイナンス

感想:
事例を織り交ぜて説明しており、入門書としてはとっつきやすいと思われる。

おすすめポイント:
コーポレートファイナンスの基本を勉強ではなく読書感覚で学べるところ。

MBAファイナンス

著者:グロービスマネジメントインスティテュート

MBAファイナンス

Professional Responsibility (Nelson)

NY Barを受けるためにはCorporateの科目ばかり履修していてはダメそうだと思ったので、Barに役立つかもしれないと思い履修。初回の授業で「Barには役立つの?」ときくと「一切役に立たないし、必修でないLLM生が取る授業じゃないよ」と教授に返される。しかし教授の語り口は面白そうで、まぁ何だか分からんまま履修してしまったのも運命なんだろうと思い受け続けている。

授業内容は弁護士倫理に関する話をするはずなのだが、アメリカにおける司法制度の生い立ちなどを語っている。もっともこの話が面白いので、歴史の授業感覚で受講している。陪審制の成立過程などを聞いているとなかなか興味深い。

Reading Assignmentはあるが、初回の授業で「Assignmentからは試験を出さないよ」と明言していたので、興味のある部分だけ読んでいる。週二回の授業のうち1回を講義に費やし、もう1回を課題を割り当てられた学生が出したPaperを元に課題についてクラス全体で議論する形式。

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秋学期開始時に「英語が母国語でないLLM生は12単位にしておくことを強く勧める」といわれましたが、私は14単位履修しています。予習がきつい科目ばかりで12単位以上取ると確かに大変かもしれませんが、お気楽な授業も含めればそれ程ひどい事態にはならないのではないかと思います。もっとも私は「海外在住経験アリ+英語を使用する職場環境で3年半もまれて」おり、大変さは個々人の英語の能力に大きく拠ると思われる点はご注意下さい。

以上参考まで。

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